太陽光発電の撤去を検討する際、「思ったより費用がかかる」と驚く方は少なくありません。
実は、住宅用と野立て(地上設置)では、撤去にかかる費用が数倍から10倍以上変わることも。足場の有無、重機の必要性、基礎の規模、配線工事の範囲など、設置形態によって工事内容がまったく異なるためです。
この記事では、住宅用と野立ての撤去費用の違いを比較しながら、コストを抑えるための具体的な方法をお伝えします。
もくじ
お好きな項目へ読み飛ばすことができます
住宅用と野立て、撤去費用の違いは?
太陽光発電の撤去費用は、設置形態によって大きく変わります。
住宅用は屋根の上に設置されており、一般的に3〜10kW程度、パネル枚数は20〜30枚ほど。撤去費用の相場は10〜30万円程度です。
一方、野立ては地上に設置され、規模は数十〜数百kWと大きく、パネル枚数も数百枚規模になることも。撤去費用は80〜100万円以上かかるケースが一般的です。
| 項目 | 住宅用 | 野立て |
|---|---|---|
| 設置場所 | 屋根上 | 地上 |
| 規模 | 3〜10kW | 数十〜数百kW |
| 撤去費用相場 | 10〜30万円 | 80〜100万円以上 |
| 主な工事 | 足場・パネル取り外し・配線撤去 | 重機・基礎撤去・大量パネル処分 |
同じ出力規模でも、設置場所が屋根か地上かで撤去の難易度と費用が大きく変わる点に注意が必要です。
撤去費用を決める4つの要素
撤去費用は、以下の項目の合算で決まります。
1. 作業費
パネルの取り外しや配線撤去にかかる人件費。住宅用では足場設置費も含まれます。
2. 運搬費
撤去したパネルや機器を処分場まで運ぶ費用。野立ては枚数が多いため、トラック台数が増えコストが上がります。
3. 処分費
パネルやパワーコンディショナーなどの廃棄費用。適正処理が求められます。
4. 付帯工事費
野立ての場合、基礎(コンクリート基礎やスクリュー杭)の撤去が必要です。基礎撤去には重機が必要で、費用が大きく膨らむ要因になります。
また、以下の条件でも費用は変動します。
- パネル枚数と出力規模
- 屋根の形状や勾配(住宅用)
- 地盤条件や運搬距離(野立て)
- 自治体の条例や届出要件
メーカーによると、撤去費用は設備費の約5%を目安とする考え方もありますが、実際の条件次第で大きく変わることを覚えておきましょう。
撤去費用を抑える3つの方法
相見積もりで業者を比較する
撤去費用は業者によって単価や見積もり範囲が異なります。
複数の業者から見積もりを取り、内訳を比較することで、過剰なコストを避けやすくなります。ただし、安さだけで選ぶと不適切な処理をされるリスクもあるため、許可や実績の確認も忘れずに。
他の工事と同時に実施する
住宅用の場合、屋根の改修や外壁塗装と同時に撤去すると、足場費用を共用できる場合があります。
一般的に、足場設置には10〜20万円程度かかるため、他工事と併用することで大幅なコスト削減につながるケースも。ただし、すべての状況で安くなるわけではないので、事前に業者へ確認しましょう。
パネルの買取・リユースを検討する
状態が良ければ、パネルやパワーコンディショナーを中古市場や海外市場で売却できる可能性があります。
環境省のガイドラインに従った適正な手続きが前提ですが、処分費を下げられるケースもあります。ただし、市場価格に依存するため、必ず買取できるわけではない点は理解しておきましょう。
まとめ:事前準備で撤去費用は抑えられる
太陽光発電の撤去費用は、住宅用と野立てで大きく異なります。
- 住宅用:10〜30万円(足場・配線が主な費用)
- 野立て:80〜100万円以上(重機・基礎撤去が高額化の要因)
費用を抑えるには、相見積もり・他工事との併用・リユース検討が有効です。
また、撤去や廃棄は国のガイドラインに基づく適正処理が求められます。不適切な処分は法的リスクや安全上の問題につながるため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
撤去を検討する際は、設置年や出力、屋根条件(住宅用)、基礎の仕様や立地条件(野立て)を事前に整理しておくと、見積もりの精度が上がり、追加費用の発生を防ぎやすくなります。
早めの準備と比較検討で、納得のいく撤去を実現しましょう。

