「FITの買取期間が終わったし、そろそろ撤去しようかな」と考え始めた方に、まず知っておいてほしいことがあります。
売電契約の解約と太陽光パネルの撤去は、それぞれ確認すべき手順がまったく違います。
順番を間違えたり、手続きをすっ飛ばしたりすると、余計な費用や思わぬトラブルにつながることがあります。
撤去を決める前に押さえておきたいチェック項目を、3つに絞って整理しました。
もくじ
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FIT終了後もすぐ撤去とは限らない、まず知っておきたい前提
「FITの10年間が終わったら設備を撤去しなければならない」と思い込んでいる方は少なくありません。
でも、それは誤解です。
FIT買取期間が満了した後も、設備の状態や契約条件によっては太陽光発電設備を使い続けられる場合があります。発電した電気を自家消費として電気代の節約に活かしたり、電力会社と新たな契約を結んで売電を続けたりする選択肢も考えられます。
卒FIT後の買取単価はFIT期間中より下がることが多いため、売電収入だけで判断すると撤去を考えたくなるかもしれません。ただし、自家消費で毎月の電気代を抑えられるケースでは、すぐに撤去しないほうが負担を抑えられる場合もあります。
「売電収入が減ったから即撤去」と判断する前に、本当に撤去が必要かを一度立ち止まって確認する。
それが、撤去前の確認で損をしないための出発点です。
撤去前に確認したい3つのチェック項目
チェック1 売電契約の解約、ブレーカーを落とすだけでは終わらない
「発電をやめれば契約も終わり」と考えていませんか。
売電契約を正式に終わらせるには、電力会社への解約申請が必要です。
ブレーカーを落とすだけでは、契約はそのまま続いた状態になります。
契約内容によっては、電気を購入する側の「電気需給契約」を解約したタイミングで、同じ住所の売電契約にも影響する場合があります。
自分の契約がどういう形になっているかは、撤去工事のスケジュールを決める前に電力会社へ直接確認するのが確実です。
解約に必要な書類や期日は電力会社によって異なります。
撤去日を先に決めてしまうと手続きが間に合わないこともあるため、まず電力会社への連絡から動き始めることが大切です。
チェック2 撤去費用は相見積もりが前提、1社だけで決めない
住宅用の太陽光パネルでも、撤去費用は設備の規模や屋根の条件によって大きく変わります。
屋根の形状や勾配、足場の必要性、搬出ルートの状況などで作業量が変わるためです。
自分の条件ではいくらかかるのか、複数の業者に確認することが先です。
費用の内訳は「パネル・架台の取り外し工賃」「運搬費」「廃棄・処分費」「屋根修繕費」などで構成されます。
見積もりを受け取ったときは、内訳が細かく明示されているかどうかを確認してください。
「一式」とだけ書かれているものは、後から追加費用が発生するリスクがあります。
また、極端に安い見積もりにも注意が必要です。
廃棄費用を省いていたり、処分方法が不適切だったりするケースがあるため、金額だけでなく内容の妥当性を比べることが大切です。
複数の業者から見積もりを取り、金額の根拠をきちんと確認してから決める。これが、太陽光発電の撤去で損しないための基本的な進め方です。
チェック3 パネルの廃棄、「業者任せ」では済まない理由
「処分は業者がやってくれるから」と考えている方も多いと思いますが、廃棄については依頼する側も処理の流れを確認しておく必要があります。
使用済みの太陽光パネルは、関係法令に沿って適正に処理する必要があります。不法投棄や不適切な保管につながらないよう、処理方法を事前に確認しておきましょう。
業者を選ぶときは、産業廃棄物収集運搬・処分業の許可を持っているかどうかを確認しましょう。
見積もり時には、取り外したパネルがどこへ運ばれ、どのように処分されるのかも聞いておくと安心です。
もう一つ気をつけたいのが、悪質な訪問販売です。
「無料点検」を名目に訪問し、「すぐ撤去しないと危ない」「FITが終わると問題になる」などと不安をあおって、高額な工事契約を迫る相談につながることがあります。
突然の訪問でその場での契約は避けるようにしてください。
不安を感じたら、消費生活相談窓口や太陽光発電に詳しい事業者などに相談しましょう。
訪問販売による契約では、条件によってクーリングオフが使える場合があります。契約後に不安があるときは、期間を空けずに相談しましょう。
まとめ:売電契約の解約・撤去前に確認したい3つのこと
太陽光発電の売電契約を解約し、設備を撤去する前に確認すべき点を整理します。
- 売電契約の解約は電力会社への正式な手続きが必要になることがあります。 ブレーカーを落とすだけで終わるとは限りません。撤去スケジュールより先に、電力会社への連絡を優先しましょう。
- 撤去費用は複数社から相見積もりを取る。 費用の内訳が明細になっている業者を選び、1社だけで即決しないようにしましょう。
- パネルの廃棄は、必要な許可を持つ業者に依頼し、処理ルートを自分でも確認する。 業者任せにせず、きちんと把握しておく意識が必要です。
忘れてはいけない大前提として、「FITが終わったからといって、すぐ撤去と決める必要はない」ということも頭に置いておいてください。
売電契約の解約を考え始めたら、撤去を急ぐ前にこの3点を確認することが、判断材料になります。

