【損か得か?】太陽光発電の「撤去」と「屋根工事」を一緒にするメリット・デメリット徹底比較!

屋根のリフォームを考えていると、必ずぶつかるのが太陽光パネルの問題です。

屋根塗装でも葺き替えでも、パネルが屋根の上にある以上、工事の前に一度外す必要があります。そのタイミングで「ついでに撤去してしまうか、工事後に付け直すか」という判断が迫られます。

「同時にやれば安くなると聞いたけど、本当?」と思っている方も多いはずです。費用・責任の所在・工期、それぞれの面から整理しました。

屋根工事のとき、パネルを外すのは基本中の基本

屋根塗装・カバー工法・葺き替えなど、工事の種類を問わず、パネルが作業の妨げになるのは避けられません。専門業者の間では、屋根工事の前にパネルを外してから施工するのが一般的な流れとされています。

このとき、選択肢はふたつです。

  1. 工事後に同じ場所へ付け直す(一時脱着)
  2. この機会にパネルを完全撤去する

どちらを選ぶかで、費用も段取りも大きく変わります。

同時発注と別発注、費用の差はどれくらい?

専門業者の事例をもとにした費用の目安です。地域・パネル枚数・屋根の状態によって変わるため、あくまで参考として見てください。

工事の組み合わせ別発注の場合同時発注の場合
パネル脱着+屋根塗装約80万円約60万円
パネル脱着+葺き替え約180万円約150万円

同時発注で費用が抑えられる理由のひとつが、足場代の節約です。

2階建て住宅の足場費用は1回あたり約20万円前後が目安とされています。別々に工事すると足場を2回組むことになり、その分だけ余計にお金がかかります。

ただし注意が必要です。屋根工事業者が太陽光の撤去を下請けに任せるケースでは、マージンが上乗せされて同時発注でも割高になることがあります。「同時にやれば必ず安くなる」というわけではありません。

費用以外にも、同時工事には見逃せない利点がある

足場代の節約だけが同時工事の利点ではありません。

工事の調整が一度で終わるので、近隣への挨拶や在宅対応が1回で済みます。工期が短くなれば、日常生活への影響も小さくなります。

また、太陽光と屋根の両方に詳しい業者が一括して施工すれば、防水・止水の処理や配線まわりも含めた品質管理がしやすくなります。工事後に雨漏りや発電不良が起きたとき「どちらの業者の責任か」という争いになるリスクも、同時工事なら避けやすいです。

同時工事で見落としやすいデメリット3つ

一方で、事前に知っておきたいデメリットもあります。

まず、一度にまとまった出費が発生するので、資金面の負担が重くなります。

次に、一括見積りになると太陽光部分の単価がわかりにくくなり、相見積りが取りにくいという問題があります。内訳を細かく出してもらうよう、業者に依頼することをおすすめします。

そして、パネルを再設置するとき、取り付け角度や向きがわずかに変わってしまう場合があります。専門業者によると、設置位置がずれると発電量が5〜10%程度低下する可能性があるとされています。元通りに戻せるかどうかは、業者の技術と現場の条件次第です。

FIT期間中か終了後かで、選ぶべき方向は変わる

FIT期間中でパネルが比較的新しい場合は、売電を続けることを前提に「一時脱着+再設置」を選ぶのが現実的です。工事中の発電停止について電力会社への届出が必要なケースもあるため、着工前に確認しておく必要があります。

FIT終了後でパネルが15〜20年以上経っている場合は、再設置よりも完全撤去を選んだほうが現実的なケースも出てきます。屋根工事と同時に撤去しておけば、将来また足場を組む費用が省けます。

なお、撤去したパネルは産業廃棄物として適正に処分する必要があります。環境省のガイドラインでは、使用済みパネルは金属くず・ガラスくず・廃プラ類などの産業廃棄物に分類され、管理型最終処分場での処理が原則とされています。「家庭ごみとして出せる」という認識は誤りですので、産廃処理の許可を持つ業者に依頼してください。

まとめ:同時工事が得かどうかは、業者と状況次第

太陽光の撤去と屋根工事を同時に行うと、足場の共用・工期の短縮・責任の一元化といった面で有利になるケースは確かにあります。費用を抑えられる事例も報告されています。

ただ、業者の構成によってはマージンが加わってトータルで高くなることもあり、一概にお得とは言えません。

ひとつの目安として、「パネルの状態・FIT期間の有無・太陽光と屋根を一括対応できる業者かどうか」この3点を確認したうえで、複数業者から内訳つきの見積りを取ることが、損をしないための確かな方法です。