太陽光パネルの撤去を考えたとき、多くの人が最初に戸惑うのが「屋根屋と電気屋、どっちに頼めばいいの?」という点です。
「屋根の上にあるから屋根屋かな」「でも電気の工事もあるし…」と迷うのは自然なことです。
ただ、依頼先や担当範囲が曖昧だと、雨漏りや感電などのトラブルにつながるおそれがあります。
屋根屋と電気屋それぞれの担当領域と、あなたのケースに合った業者の選び方をここで整理します。
屋根屋と電気屋、そもそも何が違うのか
太陽光パネルの撤去は、一見シンプルな工事に見えて、複数の専門分野が絡み合っています。
電気工事業者の担当は、電力系統からの切り離しと電気設備の撤去です。
具体的には、パワーコンディショナや配線の取り外し、関連ブレーカー類の処理が該当します。
ここで確認したいのが資格や対応範囲です。
電力系統の切り離しや配線まわりの作業は、電気工事士など有資格者の対応が必要になる作業です。見積もり時に、誰がどの作業を担当するのかを確認しておきましょう。
また、系統から切り離した後でも、日射条件によってパネル側に感電リスクが残る場合があります。
資格や経験のない人が対応するのは避け、作業範囲を業者に確認することが大切です。
一方、屋根工事業者の担当は、パネル・架台の取り外しと屋根の補修です。
固定ビスの穴埋め、防水・雨仕舞い処理、必要に応じた屋根材の葺き替えまでが守備範囲です。
屋根一体型の太陽光パネルや屋根材の補修は屋根工事、配線や接続まわりは電気工事として扱われることが多く、工事内容ごとに担当が分かれます。
つまり、どちらか一方だけで工事が完結しにくく、2つの専門が必要になるケースが多いということです。
誰が何をするのか、工程別に整理すると
| 工程 | 主な担当 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 電力系統の切り離し | 電気工事業者 | 有資格者が担当するか確認 |
| パワコン・配線の撤去 | 電気工事業者 | 電力会社への手続きと連動して進める |
| パネル本体・架台の取り外し | 屋根工事業者 | 足場の設置・高所作業の安全管理 |
| 屋根補修・防水・雨仕舞い | 屋根工事業者 | 補修範囲・保証条件を契約前に確認 |
| 廃材の収集・運搬・処分 | 産廃業者 | 許可のある業者か確認 |
業者によっては複数の工程を一括で請け負う場合があります。
事前に対応範囲を確認してください。
「どちらかに頼めば全部OK」という考え方に注意
よくある誤解として「屋根屋に頼めば電気周りも全部やってもらえる」「電気屋に頼めば屋根の雨漏りも問題ない」という思い込みがあります。
屋根工事と電気工事は業種区分が異なります。
一部の業者は両方の登録を持ち、ワンストップで対応できる場合もありますが、そうでないケースもあります。
電気屋が屋根の穴埋めや防水処理まで対応しないまま工事が終わった場合、後から雨漏りが発生しても責任の所在が曖昧になりがちです。
見積もりを取る際は、屋根補修・防水処理・廃材処分まで誰がどこまで担当するかを明確にしてください。
これが依頼ミスを防ぐための重要なポイントです。
屋根屋と電気屋、どちらに先に連絡するかはケース次第
屋根を残してパネルだけ撤去する場合(よくあるケース)は、屋根補修が必要になることが多いです。
屋根工事の実績がある業者か、屋根・電気の両方を統括できる窓口への相談がスムーズです。
電気系統の切り離しは、有資格者が対応するかどうかを確認してください。
建物解体と同時に撤去する場合は、解体業者が元請けとなり、電気工事業者や産廃業者と連携するパターンが多いです。
解体前に電力系統の切り離しと設備撤去を先に進める流れになることが多いです。
屋根一体型パネルの場合は、屋根材ごとの交換が必要になることがあるため屋根工事の比重が大きく、メーカーやハウスメーカーへの確認も検討しましょう。
なお、廃材の処分については共通の注意点があります。
太陽光発電設備は金属・ガラスなどが混合した廃材として扱われるため、一般ごみや粗大ごみとして出せない場合が多いです。
収集・運搬や処分の許可を持つ業者に委託できるか、見積もり時に確認しましょう。
撤去費用を見積もるときに見るべき2つのポイント
撤去費用は、パネル枚数、屋根の高さや形状、足場の要否、運搬・処分、屋根補修の範囲によって変わります。
同じ住宅用でも条件で差が出るため、総額だけでなく内訳を確認することが大切です。
作業範囲が曖昧なままだと、後から追加費用が発生することもあります。
複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
見積書を受け取ったら、以下の2点を確認してください。
- 屋根の穴埋め・防水処理が費用に含まれているか
- 廃材処分が許可業者によるものとして明記されているか
この2点が曖昧な見積もりは、後からトラブルになるリスクがあります。
まとめ:屋根屋か電気屋かより、両方カバーされているかを見る
太陽光パネルの撤去は、電気工事と屋根工事の両方が関わります。
「屋根屋と電気屋のどちらか一方」という選び方より、電気側・屋根側の両方がきちんとカバーされた体制かどうかを確認することが大切です。
最初の相談先は、両方に対応できる業者か、その調整を任せられる窓口が理想的です。
「誰がどこまでやるか」を契約前に明確にすること。
それが、依頼ミスを防ぐための現実的な方法です。

