太陽光パネルを外すとき、多くの方が見落としているのが撤去後の屋根の状態です。
「設備を外せば元通り」と考えがちですが、実際には支持金具やビスが貫通していた箇所から雨漏りが発生したり、穴がそのまま残って後々トラブルになるケースが少なくありません。
この記事では、撤去時に起こりうるリスクと、失敗しない補修のポイントを整理してお伝えします。
もくじ
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撤去後に雨漏り・穴開きが起こる理由
太陽光パネルの設置時、屋根には支持金具を固定するためのビスやアンカーが打ち込まれています。これらは屋根材だけでなく、その下の防水層まで貫通しているのが一般的です。
撤去時に設備を外しても、貫通部の処理が不十分だと、そこから雨水が浸入します。
メーカーや施工業者によっては、撤去後の穴をシーリング材で埋めるだけの対応で済ませる場合もありますが、シーリングだけでは長期的な防水性能を保証できません。
さらに厄介なのは、撤去直後は問題なくても、数年後に雨漏りが顕在化するケースがあること。微小な隙間から少しずつ浸水し、気づいたときには下地が腐食していた、という事例も報告されています。
屋根材によって異なるリスクと補修方法
屋根の補修方法は、屋根材の種類によって大きく変わります。
瓦屋根の場合、貫通箇所の瓦を新しいものに差し替える必要があります。部分的な差し替えで済む場合もあれば、周辺の瓦配列を調整しなければならないケースもあります。
スレート屋根では、穴を埋めた後に防水処理を施しますが、スレート自体が劣化している場合は部分補修では対応しきれず、広範囲の張り替えが必要になることもあります。
金属屋根は穴を塞いだ上で防水シートや板金で補強する方法が一般的ですが、施工精度が低いと逆に雨水の侵入経路を作ってしまう恐れがあります。
陸屋根(平らな屋根)の場合、防水層そのものを貫通しているため、防水層の再施工が必要になるケースが多く、費用も高額になりがちです。
失敗しないための3つの重要ポイント
①撤去と補修を一貫して管理できる業者を選ぶ
太陽光パネルの撤去は電気工事業者、屋根の補修は屋根工事業者、と別々に依頼すると、責任の所在が曖昧になります。
「撤去後の雨漏りは誰の責任か」でトラブルになる事例は珍しくありません。
理想は、撤去から補修まで一貫して対応できる業者、または電気工事と屋根工事の両方を連携管理できる体制を持つ業者です。
②見積もりで「屋根補修費用」が含まれているか確認
撤去費用の見積もりに「屋根の原状回復」や「防水処理」が含まれていないケースがあります。
撤去費用と補修費用は別要素であることを理解し、総額でいくらかかるのかを事前に確認しておきましょう。
足場費用、廃棄費用、補修材料費などが内訳として明示されているかもチェックポイントです。
③DIYや無資格業者への依頼は絶対に避ける
太陽光パネルの撤去には電気工事士の資格が必要です。
無資格でのDIY撤去や、資格のない業者への依頼は、感電・火災・墜落などの重大事故リスクがあるだけでなく、電気事業法違反にもなります。
また、撤去後の保証がなく、雨漏りが発生しても責任を追及できない可能性が高いため、必ず有資格者に依頼してください。
まとめ:撤去後の屋根を守るために
太陽光パネルを外すこと自体は難しくありませんが、撤去後の屋根をどう守るかが最も重要です。
貫通部の適切な補修、屋根材に応じた処理、そして信頼できる業者選びが、将来の雨漏りトラブルを防ぎます。
撤去を検討する際は、「外した後の屋根がどうなるか」まで含めて計画を立てることが、安心で失敗しない選択につながります。

