太陽光パネルの撤去・処分を業者に依頼するとき、「産業廃棄物収集運搬業の許可証を持っています」と言われると、なんとなく安心してしまうかもしれません。
ただし、収集運搬の許可証だけでは、パネルの「処分」まで同じ業者が対応できるとは限りません。
依頼先や委託先の役割を把握しておくと、許可証を見るときに確認すべき点がわかりやすくなります。ここでは、太陽光パネルを処分するときに確認したい2種類の許可と、施主が許可証を見る際のポイントを整理します。
「収集運搬業の許可」と「処分業の許可」は分けて確認する
産業廃棄物を扱う業者は、収集・運搬と処分で確認すべき許可が異なります。
「産業廃棄物収集運搬業許可」は、廃棄物を収集して運搬するための許可です。
撤去後の太陽光パネルを処理施設まで運ぶことに関係する許可であり、その先にある「破砕・選別・リサイクル・最終処分」といった処分については、別の許可確認が必要になる場合があります。
処分を担当する業者については、別途「産業廃棄物処分業許可」の有無も確認しておきましょう。
許可証を見るときは、「運ぶ許可を持っている=処分まで同じ許可で対応できる」と決めつけないことが大切です。
窓口業者が処分業許可を持っていないケースもある
実際の処分現場では、顧客の窓口となる業者が収集運搬業の許可しか持たず、パネルの処分を別の処分業者へ委託しているケースがあります。
この場合でも、委託先の処分業者が処分業の許可を持っているかを確認することが大切です。
依頼前に、窓口業者へ処分を担当する会社名と許可証の確認方法を聞いておくと判断しやすくなります。
太陽光パネルの処分で確認したい「2種類の許可」
太陽光パネルの収集から処理・処分までを依頼するときは、主に以下の2種類の許可を分けて確認しておくとよいでしょう。
| 許可の種類 | 主な役割 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 産業廃棄物収集運搬業許可 | パネルの収集・運搬 | 品目・都道府県・有効期限 |
| 産業廃棄物処分業許可(中間処理) | 破砕・選別・リサイクルなどの処分 | 処分業許可の有無・品目・有効期限 |
太陽光パネルは廃プラスチック類・金属くず・ガラスくずなど複数の廃棄物品目にまたがる素材で構成されています。
そのため、許可品目や受け入れ条件は業者・処理施設によって異なることがあります。見積もり時には、どの品目として扱うのか、どの施設へ運ぶのかも確認しておきましょう。
有害物質を含むパネルは「特別管理産業廃棄物」の可能性も
一部の太陽光パネルには鉛などの有害物質が含まれる場合があります。
その場合、通常の産廃許可とは別に、「特別管理産業廃棄物収集運搬業許可」や「特別管理産業廃棄物処分業許可」の対象になるかを確認しておきましょう。
すべてのパネルが該当するわけではなく、パネルの仕様・製造年代によって異なるため、気になる場合は業者や自治体に確認しましょう。
施主が許可証を見るとき、押さえておきたい3つのポイント
業者から許可証のコピーを受け取ったら、以下の3点を確認してください。
- 許可の種類:収集運搬業のみか、処分業(中間処理)の許可も含まれているか。なければ、委託先の処分業者の許可証も見せてもらう
- 許可品目:太陽光パネルが該当する廃棄物品目(廃プラスチック類・金属くず・ガラスくず等)が記載されているか
- 有効期限:許可証に記載された期限が切れていないか。古いコピーをそのまま渡されることもあるため注意が必要
産業廃棄物の許可は都道府県ごとに発行されます。
パネルを積み込む都道府県と処理施設がある都道府県の両方で許可を取得しているかどうかも、あわせて確認しておくとよいでしょう。
公開情報をオンラインで確認できる場合がある
業者名がわかれば、自治体や産廃処理業者向けの公開情報、検索システムなどで許可内容や認定状況を調べられる場合があります。
依頼前の一次確認に役立ちます。
ただし、公開情報で確認できないことだけを理由に問題があるとは限りません。最終的には、許可証の写しや委託先の説明もあわせて確認しましょう。
まとめ:太陽光パネルの産廃許可証は収集運搬と処分業を確認する
太陽光パネルの処分を業者に任せる際は、「産業廃棄物収集運搬業許可」と「産業廃棄物処分業許可」の2種類を確認しておくと判断しやすくなります。
収集運搬の許可証だけでは、破砕・リサイクルといった処分まで同じ許可で対応できるとは限りません。
処分を別業者へ委託している場合でも、委託先の処分業の許可状況まで確認できると判断しやすくなります。許可証を確認するときは、種類・品目・有効期限の3点をチェックしてください。
不法投棄や不適正処理を避けるためにも、処理の流れと許可証の確認を依頼前に済ませておきましょう。
「許可証を見せてください」の一言が、適正処理への第一歩です。